「昭和の懐かしさ」を単に復刻する時代は終わった。現在の河原町を席巻しているのは、洗練された空間デザインと高度な調理技術を融合させた、まったく新しい文脈のネオ大衆酒場だ。
古民家の柱や土壁を敢えてそのまま残しながら、照明には北欧のミニマルなペンダントライトを配置する。そこで提供されるのは、単なるハムカツや煮込みではない。京都近郊の農家から毎日届く無農薬野菜のフリットや、自家製発酵調味料で漬け込んだ大ぶりの焼き鳥だ。若手シェフたちが繰り出す斬新な一皿に、20代から40代の感度が高い層が惜しみない拍手を送っている。