キッチンの配置形状によっても、体感的な圧迫感と適切な通路幅は劇的に変化します。特に人気の高い対面型キッチンにおいては、オープンキッチンの特性を理解した割り振りが欠かせません。
片側が壁に接しているペニンシュラキッチン通路幅においては、通路が行き止まり(どん詰まり)になりやすいため、奥に冷蔵庫を配置する場合は動線のボトルネックが発生しやすくなります。奥の冷蔵庫へ飲み物を取りに行こうとする家族と、手前のシンクで洗い物をしている調理者が接触しやすいため、95〜100cmを確保して動線の衝突を回避するのが定石です。
一方、左右どちらからも回遊できるアイランドキッチン通路幅では、動線が分散されるため、背面通路を90〜95cm前後に抑えても行き止まり特有の閉塞感は生じにくくなります。しかし、アイランド型で注意すべきは背面だけでなく「左右の通路幅」です。ダイニング側へ抜けるサイド通路が75cm未満になると、配膳の際にトレイを持ったまま通り抜けるのが窮屈になります。背面ばかりに気を取られて左右の通路を圧迫してしまう失敗例が多発しているため、島全体の周囲バランスを俯瞰して設計することが肝要です。