ネット上の掲示板やSNS、知恵袋などでは時に「工業高校は校則が厳しすぎる」「昔ながらの体育会系のノリが残っているのではないか」といった声が見受けられます。そこで、実際に在校生、保護者、そして現場の教員や卒業生へのヒアリング調査を実施し、キャンパスの生の実態を浮き彫りにしました。
「入学前は男子校のような殺伐とした雰囲気を想像していましたが、実習が始まるとお互いに器具の使い方を教え合ったり、安全作業を確認し合ったりと、非常に協調性が求められます。仲間意識は普通科の進学校よりもはるかに強いです」(機械科2年・男子生徒談)
「建築科に進学した娘の保護者です。女子生徒は学年全体で見れば少数派ですが、先生方の目配りが行き届いており、実習設備や女子更衣室も改修されていて安心して通わせています。何より高校生のうちから製図用CADを使いこなし、将来の道を見据えている姿にたくましさを感じます」(保護者手記より引用)
現場観察から見えてくるのは、「規律と安全教育への徹底したこだわり」です。作業現場での一瞬の油断が大きな事故につながる工業高校の特性上、遅刻への厳格な指導や身だしなみ、挨拶の徹底は徹底されています。これを「時代遅れの厳しさ」と捉えるか、「社会に出て最も重宝される自律性とビジネスマナーの涵養」と捉えるかで、学校生活への満足度は大きく分かれます。卒業生へのアンケートにおいて「在学中は厳しく感じた礼儀指導が、入社面接や配属直後に最大の武器になった」という回答が8割を超えている事実は、極めて示唆的です。