日越関係が緊密化し、観光だけでなく半導体やIT分野でのビジネス往来が加速する現在、挨拶に付随する「非言語コミュニケーション(ボディランゲージ)」のマナーも重要な評価基準となっています。
ベトナム社会における身体的作法の筆頭は、「お辞儀と腕組み」です。ベトナムの若年層や子どもたちは、年配者に対して挨拶する際、両腕を胸の前で軽く組み、頭を小さく下げて「Dạ, con chào ông ạ」と発声します。大人の旅行者やビジネスパーソンが腕組みをする必要はありませんが、目上の人に対しては、背筋を正して軽く頭を下げる(会釈する)所作を合わせるのが礼儀とされます。
逆に絶対に避けるべきタブーは、親しみを行き過ぎて表現しようと「相手の頭に触れる」行為や、「人差し指で相手を指差す」ことです。仏教文化と儒教規範が色濃く残るベトナムでは、頭は神聖な場所とされており、親しみを込めてであっても子どもの頭を撫でる行為は好まれません。名刺や商品、お釣りを受け渡す際は、必ず両手を添えることが信頼関係を築く基礎となります。