本作の神髄は、エンディングを迎えた後に始まると言っても過言ではありません。HGSS 殿堂入り後 やりこみ要素のボリュームは、近年のタイトルと比較しても群を抜いています。
第1作『赤・緑・青・ピカチュウ』の舞台であるカントー地方へ渡り、さらに8つのジムバッジを集める行程は圧巻です。各地方のジムリーダーたちとは特定の時間帯に電話番号を交換することで、ヤマブキシティの「かくとうどうじょう」にて強化版の手持ちと再戦が可能になります。そして旅の終着点として待ち構えるシロガネ山の山頂、シリーズ最強のトレーナー「レッド」との決戦は、天候「あられ」の過酷な環境と相まって、全プレイヤーの記憶に深く刻まれています。
さらに、シンオウ地方『プラチナ』と同等の「バトルフロンティア」(バトルタワー、バトルファクトリーなど全5施設)がジョウト地方西部にそのまま移植されており、エンドコンテンツとしての対戦環境も完備されていました。また、HGSS 伝説のポケモン 出現場所の多さも特筆すべき点です。三聖獣(ライコウ・エンテイ・スイクン)やカントーの三鳥(フリーザー・サンダー・ファイヤー)、ミュウツーはもちろん、前述のカイオーガ・グラードン・レックウザに至るまで、極めて膨大な伝説級ポケモンを捕獲できる「伝説の宝庫」として君臨しました。
ハードの壁を越えた連動ガジェット「ポケウォーカー」の魔力
忘れてはならないのが、ソフトに標準同梱されていた歩数計型デバイスハートゴールド ソウルシルバー ポケウォーカーの存在です。赤外線通信でお気に入りのポケモンを1匹転送し、日常生活で歩くことで経験値が蓄積され、「ワット(W)」を消費してミニゲームでアイテムや珍しいポケモン(空を飛ぶピカチュウや波乗りピカチュウなど)を捕獲できる革新的なガジェットでした。後の『Pokémon GO』の原点とも評されるこのデバイスは、ゲームの体験を現実の日常へシームレスに拡張した記念碑的試みでした。