SNSやネット掲示板上では「3位でも8チームが上がれるなら、グループリーグは以前より楽になったのではないか」という楽観論が散見されます。しかし、これは現地の実態と北中米特有の地理的リスクを完全に度外視した誤解に過ぎません。
最大の罠は、移動距離と時差の過酷さです。カタール大会は一つの都市(ドーハ)周辺に全スタジアムが集約された「コンパクトシティ開催」であり、チームは拠点を移動することなく連戦に挑むことができました。対して2026年大会は、カナダのバンクーバーからメキシコのモンテレイまで、最大で4つのタイムゾーン、数千キロにおよぶ移動が待ち受けています。
現地取材班が注目しているのは、各試合会場の環境格差です。冷涼で雨の多い北西部シアトルで戦った数日後、湿気と猛暑が立ち込めるヒューストン(屋根付きドームとはいえ体感温度の変化は激しい)や、標高2,000mを超える高地メキシコシティへ移動するケースが発生します。この環境激変はアスリートの筋疲労や免疫力に壊滅的な負荷を与えます。「強豪国がポゼッションで圧倒しながらも、後半70分以降に運動量が急激に落ちて失点する」という波乱のシナリオは、データ的にも極めて高確率で予測されています。