権力に対する揺るぎない姿勢は、同社のDNAに深く刻み込まれている。ベトナム戦争に関する政府の最高機密文書を暴露した『ペンタゴン・ペーパーズ』報道は、国家権力と報道の自由が正面衝突した歴史的事件だった。自らの存続をかけて真実を公表したこの決断が、現代ジャーナリズムの金字塔となったことは記憶に新しい。
その精神は今も色あせない。映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』として世界的に話題を呼んだハリウッドの強力なプロデューサーによる性的暴行疑惑の告発報道は、社会全体を揺るがす「#MeToo」運動の決定的な引き金となった。隠蔽された事実を暴き出し、社会の構造改革を迫る取材アプローチは、常に調査報道における金字塔であり続けている。