宇都宮市の市街地から少し離れた場所に、圧倒的な非日常感を漂わせる巨大な地下空間が存在する。「大谷資料館」だ。かつて大谷石の採掘場として使用されていたこの場所は、坑内の平均気温が常に低く保たれ、足を踏み入れた瞬間にひんやりとした空気が肌を包み込む。ライトアップされた巨石の壁面はまるで古代の地下神殿を思わせ、静寂が深い心地よさをもたらす。
この大谷石の魅力は、世界的な建築家・隈研吾の作品群とも深く共鳴している。栃木県内には隈研吾が手掛けた石や木を活かした建築散策スポットが点在し、素材本来の温かみとモダンなデザインが見事に融合した空間を堪能できる。石造りの歴史と現代建築の情熱が交差するこのエリアは、静かに感性を研ぎ澄ませたい大人の散策ルートとして最適だ。