お得感の強い新鮮市場ですが、買い手側が陥りがちな心理的トラップや誤解も存在します。
第一の誤解は、「チラシに載っている全商品が地域最安値である」という思い込みです。小売業のプライシング戦略では、チラシ表面の目玉商品で客を引きつける一方、裏面の加工食品や日用品は標準的な利益率を確保した通常価格に設定されているケースが少なくありません。これは行動経済学でいう「アンカリング効果」を利用したもので、目玉商品の強烈な安さに引きずられて、店内すべての商品が安いと錯覚してしまう現象です。
第二の盲点は、大容量パックの買いすぎによるフードロスです。精肉のジャンボパックはグラム単価こそ安いものの、使い切れずに冷凍焼けさせてしまったり廃棄してしまっては、結果的に単価が高くつきます。「小分け冷凍する手間と保管スペースがあるか」を冷静に判断した上でカゴに入れる自制心が求められます。
【プロの結論】新鮮市場を使い倒せる人・慎重になるべき人の判断基準
流通構造と店舗特性を総合的に評価した、利用者の向き・不向きの判定基準は以下の通りです。
【最大限に恩恵を受けられる人】
・週に2〜3回自炊し、生鮮食品(野菜・肉・魚)を鮮度重視かつ安く調達したい人
・家族が多く、精肉ジャンボパックや箱売り野菜を短期間で消費できる世帯
・朝市や夕方のタイムセールに合わせて行動スケジュールを調整できる人
【利用に慎重になるべき人】
・一人暮らしで料理の頻度が低く、食材を余らせがちな人
・完全キャッシュレス(コード決済・クレジットカードのみ)にこだわり、現金専用レジや特定カード限定の還元に縛られたくない人
・深夜や早朝しか買い物に行けない生活サイクルの人