風邪をひくと通常は免疫反応としてプロスタグランジンなどの発熱物質が分泌され、体温が上昇します。しかし、咽頭炎でも熱が出ないケースは珍しくありません。感染したウイルスの病原性が比較的低い場合や、感染部位が喉の粘膜表面にとどまっている場合、全身性の免疫反応が起きず「局所的な炎症」だけで推移するためです。
また、喉の痛みと咳で熱なしの原因として近年特に注目されているのが、非感染性の炎症です。アレルゲンや胃酸の刺激、空気の乾燥などによって気道粘膜が物理的・化学的に傷ついている場合、体温調節中枢は刺激されないため熱は上がりません。熱がないからといって軽症とは限らず、炎症が慢性化しているサインである可能性を認識しておく必要があります。