日本の民法上、金銭の貸借契約は口頭の合意でも有効に成立する「諾成契約」と定められています。つまり、紙の契約書が存在しない場合であっても、契約の存在を客観的に裏付ける記録さえ揃っていれば法的な請求権は一切失われません。
なかでも極めて高い証拠能力を持つのがLINEやメールのやり取り履歴です。裁判実務において有効な証拠として認められるには、以下の要素が含まれている必要があります。
・「〇万円貸してほしい」「来月末に返す」という相手側からの借入申し入れと返済約束の記述
・「本日〇万円を口座に振り込んだ」という貸主側の送金通知と、それに対する相手の「受け取った」「ありがとう」などの受領確認メッセージ
・返済が遅れた後に「もう少し待ってほしい」と借金の存在を自ら認めている発言(債務の承認)
スクリーンショットを保存するだけでなく、トーク履歴全体のテキストバックアップファイルをエクスポートし、クラウドや別端末に多重保存しておきましょう。相手がアカウントを削除したりトークルームを退出したりしても、端末上に残る送受信ログと銀行の通帳記帳・振込明細書を照合させることで、強固な証拠体系を構築できます。