もう一つの火種は、ネット上で定期的に流行する「にがり健康法」だ。原液や高濃度に希釈したにがりを大量に飲用し、便秘解消や代謝アップを狙う民間療法が散見される。これに対し、食品安全委員会や消費者庁は警戒を強めている。
マグネシウムは人体に不可欠なミネラルだが、過剰に摂取すれば激しい下痢や高マグネシウム血症を引き起こし、最悪の場合は心停止に至る危険性すら孕む。現場の食品衛生管理者は「にがりはあくまで食品の製造加工に必要な添加物であり、劇薬に近い成分濃度を持つ。無計画な直接飲用はきわめて危険だ」と警鐘を鳴らす。安全基準を超えた個人輸入製品や野良レシピの氾濫が、行政に規制の手を強めさせた一因とも言える。