八木亜希子がフジテレビに入社した1988年は、日本の放送史において大きな転換点だった。同期入社の有賀さつき、河野景子とともに「花の88年組」として脚光を浴び、それまで報道の陰役に留まりがちだったアナウンサーの立ち位置を、一気に主役級へと押し上げたのだ。
早稲田大学第一文学部を卒業した彼女は、知的な佇まいの中にどこか親しみやすい温かみを漂わせていた。バブル景気に向かって華やぐ当時のテレビ局で、過度な派手さに流されることなく、品のあるナチュラルな立ち振る舞いを貫いた。当時の写真を見ると、ショートボブのボリューミーなヘアスタイルや肩パッド入りのジャケットを見事に着こなし、まさに時代の先端を走るファッショニスタでもあったことがよくわかる。