「サラブレッドは走る芸術」と評される。一方で、野球のグラウンドで規格外のパフォーマンスを炸裂させる大谷翔平もまた、肉体の極限に挑む孤高の表現者だ。両者に共通するのは、血統や恵まれた才能にとどまらない、日々の緻密なコンディショニングと寸分の狂いも許されないメンタルコントロールに他ならない。
かつて英国王室を中心に発展し『キング・オブ・スポーツ』と称えられた競馬は、王族の嗜みから世界最高峰のスポーツ科学が激突する真剣勝負の場へと進化を遂げた。アスリートが極限状態で見せる一瞬の輝き。競走馬であれ、大谷であれ、観る者の魂を揺さぶる肉体の限界を超えたドラマがそこには存在する。