ネット上に氾濫する簡便レシピを鵜呑みにした結果、深刻な失敗に見舞われるケースが後を絶ちません。大手知恵袋サイトやSNSの失敗投稿を分析すると、共通する「2大エラー」が浮き彫りになります。
第1のエラーは、「炊飯器の通常炊飯モードで一気に炊いてしまう」という失敗です。「材料を入れて普通炊飯ボタンを押すだけ」というキャッチコピーを真に受けた結果、内釜の温度が100℃以上の沸騰状態に到達し、豚もも肉の水分が完全に抜け落ちて石のように固くなってしまったという阿鼻叫喚の声が多数寄せられています。炊飯機能ではなく、あくまで65〜75℃を維持する「保温機能」を活用することが必須条件です。
第2のエラーは、「煮込み時間を長くすればするほど柔らかくなる」という思い込みです。コラーゲンが豊富に含まれる豚バラ肉や牛すね肉であれば、長時間の煮込みによってゼラチン化が進み柔らかくなります。しかし、結合組織が少なく筋肉繊維が主体である豚もも肉の場合、長時間の過加熱は単に筋繊維を過度に硬化させ、パサつきを極限まで加速させるだけに終わります。「煮込み時間は必要最小限にとどめ、火を止めて余熱で味を染み込ませる」というプロの基本動作を守ることが肝要です。