「チャタテムシやシバンムシ自体は人を噛んだり刺したりしないはずなのに、なぜか体がチクチクして赤い発疹ができる」という相談が害虫相談窓口に数多く寄せられています。ここには明確な生物学的メカニズムが存在します。
家の中に小さい虫が人を刺す理由の正体は、一次害虫に引き寄せられた「捕食者」や「寄生生物」による二次被害です。
具体的には、チャタテムシやコナダニが室内で大繁殖すると、それらを捕食するためにツメダニが急増します。ツメダニは本来人を吸血しませんが、増えすぎると夜間に人の皮膚に誤って噛みつき、体液を吸うことで猛烈な痒みと発疹(遅延性のアレルギー反応)を引き起こします。
さらに深刻なのがシバンムシに寄生するシバンムシアリガタバチです。体長1.5〜2mmほどのアリに似た微小な蜂で、シバンムシの幼虫に卵を産み付ける生態を持ちます。このアリガタバチの雌は針を持っており、寝室などで人を直接刺し、蜂特有の鋭い激痛と腫れをもたらします。つまり、微小な虫の放置は「人を刺す危険生物を室内に招き入れる行為」に他なりません。