野球のピッチャー、体操選手、クロスフィットに励むアスリートにとって、マメが治るまで数日間完全に休養することは現実的ではない場合が多い。スポーツ医学の現場では、治癒を遅らせずにパフォーマンスを維持するための特殊なテーピング技術が用いられる。
ポイントは「クッション性」と「摩擦の逃がし」だ。剥き出しになった患部にまず薄型のハイドロコロイド材を貼り、その上から伸縮性のあるキネシオロジーテープや酸化亜鉛を含んだ非伸縮性ホワイトテープを重ねて巻き付ける。二層構造にすることで、外からの摩擦ストレスをテープ同士のズレで受け流し、皮膚への直接的な剪断力をゼロに近づけることができる。
競技終了後はすぐにテープを剥がし、再び流水洗浄を行って清潔な保護材に交換する。このオン・オフの切り替えが、皮膚の壊死や感染を防ぐ分水嶺となる。