ナックルの魅力を語る上で欠かせないのが、師匠であるモラウ=マッカーナーシとの師弟関係、そして同門の相棒シュート=マクマホンとの固い友情です。
師匠モラウから受け継いだ「念バトルの哲学」
モラウはナックルにとって、単なる武術の師という枠を超えた人生の道標です。モラウが放った「オーラの多寡で勝敗は決まらねェ」「念能力の戦いに絶対はねェ」という教えは、ナックルの戦闘思想の根底に深く刻まれています。
宮殿突入作戦時、疲弊しきったモラウがユピーの前に倒れ込んだ際、ナックルは「作戦の成功(ハコワレによるユピーの破産)」よりも「師匠の命」を迷わず選択しました。ハンターとしての任務放棄であり、合理性から見れば最悪の手です。しかし、その泥臭いまでの恩義と人間性こそが、モラウが愛し育てたナックル=バインという男の真骨頂でした。
正反対だからこそ補い合うシュートとのコンビネーション
感情的で前に出るナックルに対し、シュートは極度に慎重で臆病な性格。一見すると水と油のような二人ですが、互いの弱点を深く理解し、誰よりも信頼し合っています。
シュートが命懸けでユピーの足止めを引き受け、自らの恐怖を克服した姿を見たナックルは、怒りと感謝で涙を流しました。言葉ではなく背中で語り合う二人の絆は、張り詰めたキメラ=アント編における屈指の感動シーンとして読者の胸を打ちました。