アニメ制作を担当する動画工房は、これまで数々の名作アニメを手がけてきた技術派スタジオだ。『ちいかわ』において、大人の女性声優に少年声を演じさせるのではなく、本物の子供(田中誠人や、ちいかわ役の青木遥)を起用した決断こそが、本作に唯一無二の生々しさと情緒をもたらした。
成長期の子供を起用することのリスクは、制作発表の段階から織り込み済みだったと言える。しかし、だからこそ生まれるドキュメンタリーのような臨場感が、視聴者の情操を揺さぶり続けているのだ。作中でハチワレが経験する試練や成長と、演者自身の物理的な成長が見事にシンクロしている点も、本作が持つ強烈なフックである。