信長の野望における織田信長の顔グラの歴史を振り返ると、グラフィック技術の進化とキャラクター解釈の深化が如実に現れています。初代(1983年)や『全国版』では限られたドット数と色数による極めてシンプルな肖像画でしたが、『武将風雲録』や『覇王伝』の頃から歴史肖像画の面影を残しつつも精悍な武将の顔立ちへと洗練されていきました。
大きな転換点となったのは、光栄(現コーエーテクモゲームス)の専属イラストレーターや著名絵師による描き下ろしが本格化した『天翔記』『将星録』、そして写実的な筆致を確立した『革新』『天道』の時代です。信長は「冷徹な覇王」としての鋭い眼光と口髭、南蛮甲冑を身に纏うビジュアルが定着し、シリーズの象徴的アイコンとなりました。
近年の『創造』『大志』『新生』では、青年期の「うつけ」時代から壮年期の「覇王」時代に至る加齢変化やシチュエーション別の描き分けが標準化。合戦時の鬼気迫る戦闘グラフィックと内政時の威厳ある平服グラフィックの双方が用意され、武将の生涯をドラマチックに追体験できるようになっています。