苦しむ被害者の弱みにつけ込むビジネスも横行している。「ネットのネガティブ情報を完全削除します」と謳う削除代行業者の中には、高額な着手金を受け取りながら実際には成果を出さない悪質な業者が後を絶たない。日本の法律上、弁護士資格を持たない者が報酬を得て他人の代理で削除交渉を行うことは「非弁行為」として禁止されているにもかかわらず、海外サーバーを経由して違法に営業を続けるケースが目立つ。
さらにタチが悪いのは、情報を拡散させる「まとめサイト」や「暴露系アカウント」の存在だ。削除要請を出すこと自体が「本人が気にしている」という証拠とみなされ、かえってコンテンツの注目度を高めてしまう、いわゆる「ストライサンド効果」を引き起こすリスクが高い。被害者が消そうとあがけばあがくほど、まとめサイト運営者のPV数と広告収入が増え、デジタルタトゥーがさらに拡散・固定化されるという地獄の螺旋が生まれている。