サッカー日本代表の象徴として、世界最高峰の大会であるFIFAワールドカップに3大会連続で出場し、すべての大会でゴールとアシストを記録した日本人選手は彼をおいてほかにいない。南アフリカ、ブラジル、ロシア。それぞれの大会で残した伝説的パフォーマンスの陰に、常に病の陰影がつきまとっていたことは動かしがたい事実だ。
ピッチ上での圧倒的な存在感、味方を鼓舞する強烈なキャプテンシー。コンディションの波が激しくなる病気の影響を抑え込むため、彼は食事管理や睡眠、心拍トレーニングに徹底的なアレンジを加えた。日本代表のユニフォームを纏って見せたあの勝負強さは、病気という目に見えない敵との日常的な闘いによって鍛え上げられた、強靭な精神力の産物だったと言えるだろう。