1990年代後半、フジテレビが送り出した本作は、単なるテレビ番組の枠を超えた社会的事件だった。音楽プロデューサー・石川啓吾を演じる金城武の圧倒的な存在感と、無邪気さと切なさを同居させた深田恭子のピュアな演技。二人が織りなす究極の愛は、視聴者の心を激しく揺さぶった。
当時の日本社会において、HIVやエイズに関する知識は未だ偏見や誤解に満ちていた。感染経路への無知から生じる無用な恐怖心、当事者が直面する孤立。そうした重いテーマを回避せず、正面から取り上げた姿勢こそが、本作を単なるアイドルドラマではなく本格的な医療ヒューマンドラマへと昇華させた要因と言える。