サンフランシスコ平和条約になぜ中国は未参加?新資料が暴く台湾情勢の真相

サンフランシスコ平和条約になぜ中国は未参加?新資料が暴く台湾情勢の真相

サンフランシスコ平和条約になぜ中国は未参加?新資料が暴く台湾情勢の真相について見逃せない 事実を分かりやすく解説いたします。

今年、米国国立公文書館および関係機関によって機密解除された極秘公文書は、従来の通説を大きく塗り替える事実を物語っている。解禁された電信の記録には、条約起草を中心になって進めた米国大統領特使ジョン・フォスター・ダレスと、イギリス外交当局との間で行われた凄まじい駆け引きの全貌が刻まれていた。

当時、朝鮮戦争の真っ只中にあった米国は、共産主義勢力の拡大を抑え込むため、台湾へ逃れた蒋介石率いる中華民国政府の参加を強く主張した。一方、香港の保持やアジア市場での実利を重視する英国は、前年に北京で発足していた中華人民共和国政府こそが正統な代表であるとして譲らなかった。両国の意見は平行線をたどり、最終的に「双方が主張するいずれの政府も講和会議に招かない」という、国際政治の歪んだ妥協案が採用されるに至ったのである。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。