「顔を出すという行為には、誰もが一瞬で笑顔になれる魔法のような力があります」
そう語るのは、これまで全国数千枚以上のパネルを巡り、その魅力を発信し続けている日本顔はめ協会主宰の塩谷朋之氏だ。塩谷氏によれば、優れた顔はめパネルには計算し尽くされた空間設計とユーモアが存在するという。
穴の高さや角度、描かれたイラストとの位置関係、そして「なぜそこに顔をはめるのか」というストーリー性。訪問者が思わずスマホを構えたくなる仕組みの裏には、緻密な人間観察に基づくロジックが隠されている。塩谷氏の活動はメディアでも度々取り上げられ、伝統的な看板の価値を現代の視点で再定義する契機となった。