城山かたくりの里がこれほどまでに人々を惹きつける最大の理由は、個人所有の山林を半世紀以上かけて丹念に整備・保全してきた圧倒的なスケールと、開花リレーの美しさにあります。
通常、カタクリは種から花を咲かせるまでに7〜8年もの歳月を要する繊細な植物です。園内では手付かずの自然林を生かした斜面に約30万株が群生しており、木漏れ日を浴びて花びらを反り返らせる姿はまさに「春の妖精(スプリング・エフェメラル)」の名にふさわしい気品を放ちます。
さらに見逃せないのが、園内奥の特設エリアで見られる黄花カタクリの圧巻の群落です。紫のカタクリよりも大ぶりで鮮やかな黄色い花弁が密集して咲き誇る様子びは、一度見たら忘れられない迫力があります。このほかにも、ミスミソウ(雪割草)、ショウジョウバカマ、ミツマタ、イカリソウといった貴重な山野草が次々と咲き乱れ、散策路を歩くたびに異なる表情の春に出会える点がリピーターの絶えない理由です。