松坂桃李の俳優人生の原点は、2009年に放送された『侍戦隊シンケンジャー』である。彼が演じた主人公・志葉丈瑠/シンケンレッドは、クールな佇まいと武士道精神を宿した若き当主として、子どもたちのみならず幅広い世代の心を鷲掴みにした。製作を手掛ける東映株式会社と放送局のテレビ朝日は、当時から日曜朝に「スーパーヒーロータイム」と銘打った連続放送枠を編成している。
この枠ではスーパー戦隊シリーズと仮面ライダーシリーズが連続して放送される。そのため、当時の鮮烈な印象が長い年月を経て「日曜朝に変身していたヒーロー=仮面ライダー」として記憶の中で結合してしまったケースが多発した。特撮ヒーロードラマのアイコンとして強烈な足跡を残したからこそ生じた、ポジティブな誤認といえる。