2024年3月、株式会社明治が発表した一報は、SNSを中心に瞬く間に駆け巡った。「チェルシー」全ラインナップの販売終了。バターとスコッチの重厚な風味で知られる「バタースカッチ」、爽やかな酸味とコクが同居する「ヨーグルトスカッチ」、そして風味豊かな「コーヒースカッチ」。世代を超えて愛された味が同時に姿を消すという現実は、多くの消費者に深い寂しさを与えた。
販売終了の主な理由は、市場環境の変化に伴う売上低迷だった。最盛期には数十億円規模の売り上げを誇ったものの、近年の多様化する嗜好の波の中で需要が漸減。製造を維持することが困難になったという苦渋の決断だった。店頭から商品が消える直前には、幼少期の思い出を懐かしむ40代〜60代だけでなく、レトロカルチャーとして親しんでいたZ世代までもが店頭へ押し寄せた。