高カリウム血症の恐怖|無症状から致死性不整脈を招く理由と最新予防策

高カリウム血症の恐怖|無症状から致死性不整脈を招く理由と最新予防策

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高カリウム血症を取り巻く情報環境には、健康意識の高さが仇となる致命的な誤解や盲点が数多く潜んでいます。命を守るためには、ネット上に溢れる皮相的な健康情報を正しく見極めるリテラシーが欠かせません。

最たる落とし穴が、「減塩食品ならいくら使っても安全」という思い込みです。近年、市販されている多くの「減塩しょうゆ」や「低ナトリウム塩」は、塩味を保ちながらナトリウムを減らす代替成分として塩化カリウムを大量に添加しています。高血圧予防のためにと低塩調味料を大量に使い、結果として高濃度のカリウムを直接体内に注ぎ込んで重篤な高カリウム血症に陥る腎疾患患者の事例が後を絶ちません。

また、野菜や果物に含まれるカリウムは水溶性ですが、「健康のために生野菜サラダを毎食ボウル一杯食べる」「毎日の野菜ジュースや青汁、ドライフルーツの常食」といった行動も、排泄機能が衰えた身体にとっては生命を脅かす毒性因子へと変貌します。

一方で、検査データそのものに疑いの目を向けるべき重要な病態として「偽性高カリウム血症」が存在します。これは体内の血液中では正常値であるにもかかわらず、採血のプロセスによって試験管の中で赤血球が破壊(溶血)され、赤血球内に豊富に含まれるカリウムが血清中へ漏出してしまう現象です。

駆血帯をきつく長時間巻きすぎた場合や、採血針が細すぎる場合、採血時に強く手を握ったり開いたりするポンピング運動(クレンチング)を行った場合、あるいは血液検体の搬送や遠心分離までに時間がかかった場合に発生しやすくなります。心電図に何の異常変化もなく、腎機能も正常であるにもかかわらず、突如としてカリウム値だけが異常高値を示した際は、溶血の有無を確認した上で速やかな「再検(再採血)」を行う冷静な見極めが求められます。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。