どれほど優れた機能性成分であっても、飲む量や時間帯を誤ればその恩恵は半減してしまいます。取材を進めると、多くのユーザーが「即効薬」と勘違いし、数日飲んで変化がないからと諦めてしまうケースが散見されます。
まず押さえるべきは、トマトジュースで血圧が下がる期間の目安です。公表されている臨床試験データ(正常高値血圧者およびⅠ度高血圧者を対象とした介入試験)では、摂取開始から8週間から12週間(約2〜3カ月)の継続摂取によって、統計学的に有意な降圧効果が確認されています。薬のように数時間で数値を叩き落とすものではなく、細胞や血管の環境を時間をかけて整えていく性質のものです。
次に議論が分かれやすいトマトジュースを飲むタイミングについて、体内時計と代謝リズム(時間栄養学)の観点から検証します。導き出される結論は、明確に「朝食時」です。
これには2つの生理学的な理由が存在します。1つ目は、抗酸化物質リコピンの小腸における吸収効率が、夕方や夜間よりも朝に摂取した時の方が約3〜4倍高いという研究データです。2つ目は、人間の血圧が起床後に急上昇しやすい「モーニングサージ」のリスクに対して、朝一番でGABAを取り入れることで日中の交感神経の過剰な昂ぶりを抑制しやすい点にあります。
摂取量に関しては、トマトジュースの1日の適量は200ml(コップ1杯・紙パック1本分)が黄金比です。一度に大量に飲んだからといって効果が比例して跳ね上がるわけではありません。逆に後述するカリウムの過剰負荷や、糖質の摂取過多につながるため、「1日200mlを毎朝欠かさず飲む」ことこそが最も合理的です。