御食事処藤の暖簾をくぐる者の多くが目当てとするのが、名物のカツ丼とすり鉢ラーメンです。一般的な飲食店における「大盛り」の感覚で注文すると、運ばれてきた瞬間に絶句することになります。
看板のカツ丼は、分厚く柔らかな豚カツが甘辛い自家製ダレと卵でふんわりと綴じられ、山のように盛られた白米を覆い尽くしています。通常盛りであっても一般的な大盛り以上のボリュームがありますが、名高い「特盛り」や裏メニュー的なメガサイズになると、すり鉢や特大の器に白米がぎっしりと詰め込まれ、総重量は容易に2kgを超えてきます。豚肉の旨みと出汁の効いたタレがご飯の一粒一粒に染み渡り、一口目の満足度は抜群です。
一方のすり鉢ラーメンは、その名の通り巨大な本物の陶器すり鉢を丼代わりに採用。数玉分の麺の上に、炒めたシャキシャキの野菜、メンマ、チャーシューがドカンと鎮座します。野菜の甘みが溶け出したスープはどこか懐かしく滋味深い味わいで、重厚な見た目とは裏腹に箸が進む設計となっています。
原材料費の高騰が続く昨今の飲食業界において、価格設定も驚くほど良心的です。各種定食や丼ものは1,000円前後から1,000円台半ばのレンジに収まっており、グラム単価や熱量あたりのコストパフォーマンスで測れば、東日本有数の水準を維持しています。