試作品627の魅力を語る上で外せないのが、担当声優による狂気に満ちた演技です。原語版ではスティッチの生みの親であるクリス・サンダースが声を担当し、日本語吹替版ではスティッチ役でおなじみの山寺宏一氏が演じ分けを担当しました。
スティッチの愛らしい声とは対照的に、山寺氏が演じる627号は、甲高くけたたましい高笑いと邪悪さに満ちた怪演が炸裂。言葉をほとんど話さず、笑い声と唸り声だけで圧倒的な悪意を表現した演技は、声優ファンの間でも伝説的な名演として語り継がれています。
また、627号が封印された直後、エピソードのラストシーンでジャンバ博士が金庫から「試作品628」と書かれたカプセルを取り出し、誰にも見つからないよう奥深くに隠す描写が存在します。
「627の失敗を教訓にした、真の最終兵器ではないか?」とファンの間で長年考察されてきましたが、本編中で628号が起動されることは最後までありませんでした。この「起動されなかった試作品628」の謎めいた存在も、627号にまつわるエピソードのミステリアスな魅力に拍車をかけています。