進撃の巨人「世界は残酷だ」の真意|ミカサの名言と結末の伏線を解明

進撃の巨人「世界は残酷だ」の真意|ミカサの名言と結末の伏線を解明

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「世界は残酷だ そして美しい」という言葉は、13年以上に及んだ連載の最終盤において、最大の伏線回収として読者に叩きつけられました。それが、エレンとミカサの結末(原作第138話『長い夢』〜第139話『あの丘の木に向かって』)です。

全人類の8割を死に至らしめる「地鳴らし」を断行したエレン。虐殺者となった最愛の人間を前にして、ミカサは「エレンを愛し続けること」と「世界の破滅を止めるためにエレンを殺すこと」の二者択一を迫られます。この極限の選択こそ、ミカサが幼少期から向き合ってきた「残酷さと美しさの同居」の極致でした。

エレンの首を討ち落とすという最大の「残酷」を実行しながら、その切り離された頭部に口づけを交わすという究極の「美しき愛」を示すミカサ。この行動を目撃したことで、2000年間初代フリッツ王への歪んだ愛憎に縛られていた「始祖ユミル」の呪縛が解かれ、巨人の力が世界から完全に消滅しました。

エレンに従属する奴隷ではなく、己の意志で最愛の人を断罪し、それでもなお愛を捨てない自立した個の確立。第1話の冒頭「いってらっしゃい エレン」というミカサの言葉から始まった壮大なループ構造は、「世界は残酷だが、愛する行為そのものは美しい」というミカサの確固たる実存によって終止符を打たれたのです。

山田 真由
著者

山田 真由

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