ドラマ終盤、視聴者を最も驚愕させたのが真犯人の正体です。三兄妹は「アリアケ」の秘伝ハヤシライスのレシピを盗み、店を急成長させた戸神政行が犯人だと確信し、警察を動かすための証拠偽造工作を仕掛けます。しかし、土壇場で明らかになった事実は、あまりにも残酷なものでした。
事件当夜、確かに戸神政行は有明家にいました。しかし政行の目的は殺害ではなく、ギャンブル狂いで借金を抱えていた父・幸博(寺島進)から「アリアケ秘伝のレシピ」を50万円で買い取る約束を交わしていただけだったのです。政行が代金を支払って裏口から立ち去った直後、真の犯人が店内に侵入していました。
両親を惨殺した真犯人の正体は、三兄妹を幼少期から温かく見守り、誰よりも事件解決に執念を燃やしているように見えた担当刑事・柏原康孝(三浦友和)でした。
柏原が凶行に及んだ動機は、重い心臓病を患っていた実の息子の手術費用でした。海外での移植手術に莫大な金が必要だった柏原は、幸博が政行から受け取ったばかりの現金を奪うため、衝動的に幸博と母・塔子(りょう)を殺害。しかし、皮肉にも手術費用を工面できたにもかかわらず、息子は手術を受ける前に息を引き取っていました。
自首を勧め、涙ながらに拳銃を下ろさせる功一の「遺族はお前なんだよ!生きろよ!」という叫びは、平成ドラマ史に残る屈指の名シーンとして今なお語り継がれています。