「Trick or Treat!」を英語の文法通りにほぐすと、「私にTreat(お菓子・もてなし)をくれ、さもなければTrick(いたずら)を仕掛けるぞ」という、強気な二者択一の構図になる。子どもが発するからこそ微笑ましいが、根底にあるのは対等なギブ・アンド・テイクだ。
ここで言う「Trick」は悪意ある器物破損ではなく、可愛らしい悪ふざけやジョークを指す。「Treat」も単なる駄菓子にとどまらず、「特別なもてなし」という意味を持つ。訪問者をもてなすことで家庭の平和を守るという、古くからの相互扶助がポップな標語へと変化した形だ。トリック・オア・トリートのコール&レスポンスは、日常の境界線を少しだけ緩める魔法の言葉でもある。