独自取材で見えてきたのは、過去のデータや下馬評がことごとく崩れ去る、過酷な勝負の現実だ。東北高等学校体育連盟が主催する本大会では、トーナメントの序盤から波乱が相次いだ。前回王者として圧倒的な強さを誇っていた青森山田高等学校が、準決勝でまさかのPK戦の末に姿を消すという衝撃の事態が発生。堅守を誇る守備陣の隙を突いた対戦相手の鋭いカウンターが、王者の連覇を阻止した瞬間であった。
勝ち上がり表を振り返ると、ノーシードから快進撃を続けた伏兵が、並み居る強豪を次々と撃破して決勝へと名乗りを上げた。インターハイ東北地区予選で見せた勢いそのままに、粘り強いプレッシングと一気加勢の切り替えで旋風を巻き起こした。一方、優勝候補の一角であった尚志高等学校も、一歩も引かない激闘を展開したものの、後半アディショナルタイムに献上した失点が響き、ベスト4で涙をのむ結果となった。