一連の混乱は、行政のトップと警察首脳との関係にも小さからぬ影を落とした。塩田康一 (鹿児島県知事)は、県議会や定例会見の場で警察組織のガバナンス不全に対して度々強い遺憾の意を表明し、透明性の高い説明責任を繰り返し求めてきた。地方自治体の長が治安組織に対してここまで踏み込んだ是正を要求するのは極めて異例の事態である。
これに対し、鹿児島県警察本部長をはじめとする首脳陣は、県政への丁寧な説明と改善状況の可視化に奔走している。警察行政・法執行機関としての独立性を維持しつつも、県民の負託を受けた自治体トップとの信頼関係をいかに再構築するか。両者の間には、保身を許さない緊張感ある対話が今なお続いている。