捜査関係者への取材および公判記録から明らかになった犯行動機と理由は、ホストクラブ独特の売掛(ツケ)システムと、それに伴う過酷な心理的圧迫だった。加害女性は被害者である男性ホストに好意を抱き、店でナンバーワンにするために足繁く通い詰めていたが、その過程で飲食代金は雪だるま式に増加。気付けば数百万円規模の売掛金を背負わされていた。
女性は支払いのために風俗店や大久保公園周辺での立ちんぼ行為に追い込まれ、心身ともに極限状態へと摩耗していった。法廷では「担当ホストから『金が払えないなら体で稼げ』と迫られ、人間扱いされなくなった」「自分は金づるでしかなかったと悟り、絶望した」という生々しい供述が記録されている。好意が激しい憎悪へと反転した瞬間、破滅的な犯行計画が実行に移された。