長年にわたり清流のフィールドワークを重ねてきた川魚研究の第一人者・根本氏は、2026年現在の水辺で進行する構造変化をこう表現する。「私たちが幼少期に親しんだ川の光景は、すでに過去のものになりつつある」。独占取材で得られた最新の環境DNA分析データによれば、従来の調査手法では把握しきれなかった絶滅危惧種の微小な生息数が、わずか数年の間に激減している実態が浮き彫りになった。
特にアユやアマゴといった流域の象徴的な種の減少は深刻だ。川魚を取り巻くこの環境破壊の裏には、集中豪雨の頻発に伴う河床の流動化や人工的な護岸ブロックによる生態分断が存在する。根本氏が提唱する画期的な保全スキームは、単に魚の放流に頼るのではなく、川の上下流と森林、汽水域を一つの巨大な生命循環系として捉え直す点にある。従来の常識を根底から覆すこのアプローチは、失われかけた食文化の再生に向けたラストチャンスとして、専門家の間で大きな支持を集めている。