「中まで火が通る前に外側だけ焦げてしまった」「生焼けが怖くて長く焼いたらパサパサになった」という失敗は、熱伝導の仕組みを利用した蓋のコントロールで完全に解決できます。
厚みのある鶏もも肉や豚ロース肉などを調理する際、揚げ焼きで蓋をするタイミングは「食材を並べて底面を焼き始めてから約1分後」です。ここでフライパンに蓋をし、弱中火にして2〜3分ほど蒸し焼きにします。蓋をすることで内部に充満した水蒸気が食材の上部に熱を伝え、中心部の温度を安全圏(75℃以上)まで素早く引き上げます。
ただし、蓋をしたまま最後まで加熱すると、蒸気で衣が水分を吸ってふやけてしまいます。全体の8割程度火が通ったら必ず蓋を外し、火力を中強火に上げて裏返します。最後に表面に残った水分を完全に蒸発させながらカリッと焼き上げることで、外側はサクサク、内側は肉汁を閉じ込めたジューシーな仕上がりを実現できます。
また、揚げ焼きで懸念されるのが油はねです。揚げ焼きの油はね対策として最も効果的なのは、食材の下味の水分をペーパーで徹底的に拭き取ってから粉をまぶすことです。さらに、蒸気だけを逃して油の飛散を防ぐ「油はねガードネット(オイルスクリーン)」を活用すると、コンロ周りの掃除の手間を劇的に軽減できます。