街中を走るパッカー車の多くは小回りの利く「2t車ベース」ですが、ここで多くの求職者や運行管理者が陥る落とし穴が運転免許の区分問題です。パッカー車は重厚な架装設備や油圧ユニットを背負っているため、車両重量がかさみます。最大積載量が2,000kg前後の車両であっても、車両総重量(GVW)は5,000kg(5トン)を超えるケースが珍しくありません。
道路交通法の改正履歴により、運転に必要な免許条件は免許取得時期によって厳密に区分されています。現場配属前に必ず以下の条件を確認する必要があります。
- 2007年6月1日以前に普通免許を取得した人:旧普通免許(8t限定中型免許)に自動移行しているため、車両総重量8t未満までのパッカー車(2t〜4tベース車)をそのまま運転可能。
- 2007年6月2日〜2017年3月11日に普通免許を取得した人:5t限定準中型免許に移行しているため、車両総重量5t未満のパッカー車のみ運転可能。ただし、特装重量が重い2tパッカー車では総重量5tを超過する車両があるため車検証の確認が必須。
- 2017年3月12日以降に普通免許を取得した人:現行の普通免許は車両総重量3.5t未満に制限されているため、2tベースのパッカー車であっても現行普通免許では運転不可。乗務には「準中型免許」以上の取得が必須条件。
- 4t車ベース・大型パッカー車:中型免許(GVW 11t未満)または大型免許(GVW 11t以上)が必須。
また、運転操作だけでなく積込作業に携わる作業員に対しても、労働安全衛生法に基づく厳格な安全基準が課されています。厚生労働省の通達により、事業者はごみ収集作業に従事する作業員に対し、巻き込み事故の危険性や緊急停止の手順、安全装置の点検手法を教え込むごみ収集作業員の特別教育(安全衛生教育)の受講を強く求めています。現場作業のプロフェッショナルとして稼働するためには、法規上の免許と安全教育の双方が揃っていなければなりません。