本場英国の味を再現するためには、配合のバランスが決定的な差を生み出します。世界中のベイカーがお手本とするレモンドリズルケーキの本場レシピ(メアリー・ベリー流)と、日本の気候や好みに合わせたレシピ、さらに最新トレンドのスペックを比較表にまとめました。
特に注目すべきは、メアリー・ベリー流の作り方に見られる大胆さです。本場ではバター、砂糖、自己上昇粉(ベーキングパウダー入り小麦粉)、卵、レモンのすりおろし皮をひとつのボウルに入れ、電動ミキサーで一気に混ぜ合わせる「オールインワン製法」が頻繁に用いられます。この手軽さこそが、英国家庭で半世紀以上にわたり愛され続けている理由です。
そして、ケーキの印象を決定づけるのがレモンドリズルケーキのアイシング黄金比です。表面を真っ白く覆う「グラス・ア・ロー」を作る場合、プロが厳守する重量比は「粉糖100gに対して絞りたてレモン果汁18g〜20g(約大さじ1強)」。果汁が22gを超えると粘度が落ちて生地に吸い込まれて透明になり、16g未満では固すぎて塗布できません。スプーンからリボン状にゆっくり落ちる固さに練り上げ、完全に冷めたケーキの上に流しかけることで、パリッとした美しい不透明なクラストが完成します。