高知競輪が開催される「りょうまスタジアム」は、陸上トラックの外周に自転車用バンクが敷設された全国的にも極めて珍しい複合型競技施設です。走路1周は500メートル。一般的な400mバンクに比べて周長が長く、1周回あたりのコーナー半径が緩やかである点が構造上の大きな特徴となっています。
バンクの基本スペックにおける最大のポイントは、「見なし直線が52.0メートル」という数値にあります。大宮競輪場(66.7m)や宇都宮競輪場(63.3m)といった他の500mバンクと比較すると直線が約11〜14m短く設定されています。この「外周が長くカーブは緩やかだが、直線自体は400mバンク並みに短い」というアンバランスな設計こそが、全国の競輪場の中でも独特のレース展開を生み出す根本要因です。
カント(傾斜)は24度29分32秒と比較的緩めに設計されており、コーナーでの遠心力を使ったカント捲りが他場ほど強烈に効きません。そのため、仕掛け所を誤った先行選手は最終バックストレッチ(BS)以降で著しく失速し、後続の追込陣による強烈な強襲を許す展開が頻発します。