観客にとって公演の満足度を決定づける最大の要素は、間違いなく「座席からの視界」だろう。約2,000席の規模を誇る大ホールは、前後の座席が重ならないよう計算された千鳥配置と、緩やかな勾配の傾斜設計が施されている。とりわけ1階席の中央ブロック(10列目〜18列目)は、音響のダイナミクスとステージ全景の解像度が完璧に調和する「黄金エリア」として知られる。2階席最前列も手すりの映り込みが最小限に抑えられており、舞台全体の演出構成を一望したいファンには根強い人気を誇る。
一方で、中ホール(約500席)や小ホール(約300席)の臨場感も負けてはいない。客席とステージの物理的距離が極めて近く、演者の微妙な指の動きや木管楽器の息遣い、演劇の細やかな表情の変化までもが ダイレクトに飛び込んでくる。どの座席位置からでも死角が生じにくい親密な空間構造は、室内楽やアコースティックライブの愛好家から長年高い評価を受けている。