世間がこれほどまでに彼女の「ありのまま」に執着するのは、彼女が「永遠の若さ」の象徴だったからに他ならない。90年代後半から2000年代にかけて、日本の女子高生たちのファッション、メイク、そして生き方そのものを規定したのが浜崎あゆみだった。彼女の老いを受け入れることは、自分たちの青春の終わりを認めることと同義なのかもしれない。
だからこそ、少しでも衰えが見えると、過剰なまでの拒絶反応が起こる。一方で、過度なデジタル修正に対しては「現実を見せてほしい」と要求する。この矛盾した大衆の欲望の狭間で、彼女は常にスポットライトを浴び続けなければならない。それは、ポップスターという過酷な職業を選んだ者が背負う十字架なのだろう。