2020年に起きた衝撃的なスキャンダルと、それに続く破局劇は、日本中に大きな衝撃を与えた。あまりに完成された理想の夫婦像であったがゆえに、その反動としてのバッシングや世論の混乱はすさまじいものがあった。だが、ここで注目すべきは、二人がその後の逆境に対して見せた個々の身の処し方である。
悲劇のヒロインに甘んじることなく、凛とした姿勢を崩さずに三人の子どもたちを守り抜く道を選んだ杏。一方で東出は、厳しい世間の批判を受け止めながらも、自らの内面と表現に徹底的に向き合う時間へと潜っていった。破局という痛烈な結末は、二人の「ラブラブだった時代」を美化された幻想から、生々しい人生の現実へと引き戻した。