平穏とは程遠い潜伏生活に最大の転機が訪れたのは、2000年11月のことでした。大阪府高槻市で母・重信房子が潜伏中に逮捕されたのです。母の逮捕によって、それまで守られてきた地下生活のネットワークは事実上崩壊し、娘であるメイの存在にも一気に世界の注目が集まりました。
日本赤軍は2001年4月に解散を宣言。これに伴い、重信メイは母のルーツである日本への帰国を決意します。DNA鑑定などの手続きを経て、2001年3月に日本国籍を正式に取得。28年間続いた無国籍状態に終止符を打ち、同年4月、初めて母国・日本の土を踏みました。
来日直後の2002年には、自らの数奇な生い立ちと中東での潜伏生活の真実を綴った著書『秘密 パレスチナから桜の国へ』(講談社)を上梓。母への複雑な思慕、戦乱のベイルートでの暮らし、アイデンティティの葛藤を赤裸々に描いたこの手記は大きな反響を呼び、一躍時の人となりました。