日本のファッション界を牽引するトップスタイリストの大草直子氏は、長年にわたりリアルな女性の体型と向き合い、数々のスタイリング・コーディネートガイドを提示してきた。彼女が提唱する着こなしの核にあるのは、「隠すのではなく、バランスを操る」という潔い哲学だ。
その具体例が、ハイウエストボトムスの立体的な活用法である。単にウエスト位置の高いパンツやスカートを穿くだけでは、かえって骨盤の広がりや胴の平坦さを目立たせるリスクがある。大草氏はそこに、あえて落ち感のあるとろみ素材や、センタープレスの利いた構築的なシルエットを重ねることを推奨する。身体のラインを拾いすぎず、自然なカーブを描きながら縦の直線を強調する。プロの現場で磨かれたテクニックは、決して机上の空論ではない。