ネット上のコミュニティやSNSで長年議論が絶えないのが、「ファルコン 犬 竜 どっち」という論争です。垂れ下がった長い耳、丸みを帯びた鼻筋、そして人懐っこく瞬きをするつぶらな瞳。どこから見ても愛嬌あふれる大型犬に見えますが、公式設定における正体はれっきとした「竜(ドラゴン)」です。
ただし、一般的な中世ヨーロッパのファンタジーに登場するような、炎を吹きウロコに覆われた獰猛なトカゲ型のドラゴン(ワイバーンや西洋竜)とは根本的に系譜が異なります。ファルコンは「幸運の白い竜」と呼ばれる極めて稀有な種族に属しており、作中でも極めて特異な生態と能力を持っています。
劇中で描かれるファルコンの主な特徴と能力は以下の通りです。
- 絶大なる幸運の引き寄せ:彼が近くにいるだけで、どれほど絶望的な状況であっても信じられない偶然と勝機が舞い込みます。作中でアトレーユを救出したのも、計算ではなく「幸運」の導きによるものです。
- 驚異的な飛翔能力:背中に巨大な翼を持たないにもかかわらず、風と空気を泳ぐように滑空し、音速に近いスピードでファンタージェンの広大な大空を飛行します。
- 知性と温厚な精神:邪気や憎悪を持たず、言語を流暢に操り、人生の真理を語る賢者としての側面を持ち合わせています。
映画監督のウォルフガング・ペーターゼンは、観客が感情移入しやすいよう、あえて東洋の蛇型ドラゴンの骨格に愛犬のような親しみやすさを付与しました。この大胆なビジュアル改編こそが、半世紀近くにわたり「犬なのか竜なのか」と議論され続ける要因となっています。