『GTO』における小栗旬さんの役柄は、私立武蔵野聖林学園2年4組の生徒・吉川のぼる役です。クラスの女子グループから執拗かつ陰湿ないじめを受け、自らの居場所を完全に失っていた過酷な境遇の少年でした。
現在でこそ体躯に恵まれ、堂々たるオーラを放つ小栗さんですが、当時の外見は線が細く、声変わりも完全には終わっていないような可憐さを残していました。女子生徒たちからパシリ扱いされ、心身ともに追い詰められていく弱々しい少年の心理描写は、今見返しても胸が締め付けられるほどの真に迫るリアリティを放っています。
物語の第1話において、絶望の淵に立たされた吉川が校舎の屋上から飛び降り自殺を図ろうとするシーンは、ドラマ全体のトーンを決定づける名場面となりました。そこへ突如現れた鬼塚英吉が、常識破りなアプローチで吉川の絶望を受け止め、「お前はダチだ」と抱きしめる展開は、視聴率30%超えを記録した伝説のドラマの原点として語り継がれています。